水谷流藤井システム

藤井システムの思想に基づいて四間飛車の本質を探究していた人のブログ

水谷流藤井システム(▲15歩保留▲78銀保留▲58金左保留▲48玉型藤井システム)

 基本図だけ紹介します.

▲76歩△84歩▲16歩△34歩▲66歩△62銀
▲68飛△42玉▲38銀△32玉▲46歩△54歩▲48玉

f:id:mztn7:20151129202642j:plain

①▲15歩を保留
②▲78銀を保留
③▲58金左を保留
④▲48玉


居飛車側の形により▲15歩を突くか否か選択する.端歩の位は価値が高いが中央での戦いになれば緩手となるため,一手を効果的に使うために形を決めずに保留したい.

②後手の作戦に合わせて左銀の位置を決める.基本は▲79銀型.▲78銀と上がるタイミングは後手が△53銀を指すなど次に△74歩~△75歩の仕掛けが生じてからで良いと考える.従来の藤井システムでは後手が△62銀や△52金右を省略して一目散に穴熊に組む動きを牽制するために▲67銀を早く決める必要があったが,水谷流では角の利きと右桂を組み合わせた仕掛けで攻略を狙うので序盤早々に▲67銀の形を決める必要がない.▲67銀を保留することで仕掛けが一手早くなることは勿論,四間飛車側の飛車先が通るため攻撃力が高い.後手が四間飛車側の仕掛けに十分に備えてきた場合,▲67銀~▲66銀(▲56銀)などの動きを見せる.水谷流は相手の形に合わせて最適な攻撃陣型を築くことを目指す,後の先を狙う藤井システムである.

③▲58金左は不急の一手ではないかと考えている.必要になってから指したい.左金を上がらないことで飛車が右辺に転じやすくなる.

④▲48玉は藤井システムの思想に反した一手と言える.私は当初「▲15歩保留▲67銀保留」の藤井システムを研究していた.▲15歩を保留して代わりに▲46歩を先に指すことで中央への仕掛けが早くなり,▲67銀を保留することで飛車先が通り攻撃力が増した.然し「▲46歩が早い・▲67銀を指さない」ことが弱点にもなり△55角急戦に対応できないという欠陥が生じてしまった.(私の研究では▲16歩▲78銀型藤井システムでの△55角急戦への対応手段を見つけることが出来ませんでした.)そこで,対穴熊への仕掛けを残したまま△55角急戦に対応する手段として▲58金左の一手を▲48玉に代える体系を模索した.基本図から△52金右ならば▲36歩と指し▲48玉型の藤井システムまたは▲48飛型の仕掛けを狙い居飛車穴熊を牽制する.

 

 水谷流藤井システムとは藤井システムと▲48飛型の融合(+α)であり,右桂による藤井システム調の仕掛けを見せて駒組みを牽制し,仕掛けに備えられたならば(戦況に応じて)▲48飛型(や▲56銀型,▲66銀型,その他の形)に切り替える四間飛車の体系です.居飛車側からの急戦に対して戦える(≒必勝である)ことが大前提であり,かつ持久戦模様に対して仕掛けを成立させる(または作戦勝ちを築く)ことを狙います.
 水谷流藤井システムは通常の藤井システムの私が思うデメリット(▲15歩と▲67銀の形を早く決めてしまうこと)を私なりに修正した結果ですが,通常の藤井システムが戦法として成立しているならば水谷流を指す必要はありません.(駒組みを抽象化しているため通常の藤井システムと較べて変化が煩雑であり難しいです.)
 水谷流は発展途上の藤井システムであり研究していない形が多く含まれるため厳密に成立しているかは判りませんが,現時点では四間飛車の新しい体系として可能性を感じています.

広告を非表示にする